ヒョンデは、2024年6月28日に開幕した2024釜山モビリティーショーにおいて、コンパクトSUVの電気自動車(BEV)「INSTER(インスター)」を世界初公開した。
今回発表されたヒョンデ・インスターのサイズは全長3825mm×全幅1610mm×全高1575mmで、 ホイールベースは2580mm。2023年11月に日本発売された同社の小型クロスオーバーSUV「コナ」の全長4355mm×全幅1825mm×全高1590mm、ホイールベース2660mmよりも、ひとまわり小さいサイズです。
従来のAセグメント(全長が約3.7m以内の軽自動車や小型コンパクトカー)と、より大きなBセグメント(約3.7m~4.2mのコンパクトカー)の中間に位置づけられるサイズで、街なかで快適に走行でき、駐車時の利便性なども高いBEVとして注目されています。
また、その特徴といえるのが、広々としたインテリアと荷室容量。インテリアは、最前列の座席はウォークスルーアクセスとなっていて、運転席を含め、すべての座席を平らに折りたたむことができます。2列目の座席は50:50に分割され、スライドさせたりリクライニングしたりすることも可能。これによって、荷室のスペースは280リッター(スライド式後部座席のレイアウト次第で最大351リッター)が確保されています。
インスターは、容量42kWhのバッテリーを標準で装備し、オプションで49kWhのロングレンジバッテリーを選ぶこともできます。ベースモデルは71.1kW(97PS)、ロングレンジは84.5kW(115PS)のシングルモーターを搭載。トルクは両バージョンとも147N・mとなっています。
航続距離は、ベースモデルで300km以上(WLTP)、ロングレンジモデルでは355km(WLTP)と、AセグメントのコンパクトBEVをリードする予測値。また、推定エネルギー消費量でも15.3kWh/100 km(WLTP)と優れた数値を示しています。充電能力も高く、120kWの急速充電器を使用した場合、最適な条件下では、約30分で10%から80%までの充電が可能に。また、11kWの車載充電器が標準装備とされているので、自宅での充電も快適です。
V2L(Vehicle to Load)機能も搭載されており、外部機器(110V/220V)を利用することで双方向充電が可能。電動自転車やスクーター、キャンプ用品などのバッテリーを充電することができます。
ヒョンデ・インスターは、2024年夏に韓国で販売開始。その後、ヨーロッパ、中東、アジア太平洋地域で順次発売予定です。仕様は発売に合わせて確定されます。
また、よりアウトドアに特化された「インスター クロス」も、インスターシリーズの���インナップとして発売が予定されており、その詳細は後日発表されます。